えずこシアターだったり   ひぃsanだったり

えずこシアターメンバー、ひぃsanの個人ブログです。自分のことを中心に、ときどきえずこシアターのことを書いています。

2か月前

11月1日のちょうど2か月前の9月1日、私たちは第16回公演「ジョバンニの牛乳」の千秋楽でした。(と言っても3回公演ですけど・・・)
原作は「銀河鉄道の夜
最後の方で、原作から抜粋した原文を群読しました。
その一部を掲載させていただきます。


ジョバンニが言いました。
「僕もう、あんな大きな闇の中だってこわくない。きっとみんなのほんとうのさいわいをさがしに行く。どこまでもどこまでも僕たち一緒に進んで行こう。」
「ああ、きっと行くよ。ああ、あすこの野原はなんてきれいだろう。みんな集まってるねえ。あすこがほんとうの天上なんだ。あっあすこにいるのぼくのおっかさんだよ。」カムパネルラは俄かに窓の遠くに見えるきれいな野原を指して叫びました。
 ジョバンニもそっちを見ましたけれどもそこはぼんやり白くけむっているばかりどうしてもカムパネルラが云ったように思われませんでした。何とも云えずさびしい気がしてぼんやりそっちを見ていましたら向こうの川岸に二本の電信ばしらが丁度両方から腕を組んだように赤い腕木をつらねて立っていました。
「カムパネルラ、僕たち一緒に行こうねえ。」ジョバンニが斯う云いながらふりかえって見ましたらそのいままでカムパネルラの座っていた席にもうカムパネルラの形は見えずジョバンニはまるで鉄砲丸のように立ちあがりました。そして誰にも聞こえないように窓の外へからだを乗り出して力いっぱいはげしく胸をうって叫びそれからもう咽喉いっぱい泣きだしました。もうそこらが一ぺんにまっくらになったように思いました。


私たち、鈴木名誉会長の入院を知っていたら、もっと違った演技になっていたかもしれませんね。
鈴木さんへ。
「どこまでもどこまでも一緒に行こう。」